ふたりで暮らしていると、どうしても“距離感”って話題が出てきます。
一緒にいる時間が長い日もあれば、それぞれが黙々と好きなことをしていたい日もある。
そのバランスが少しズレるだけで、なんだか気持ちが揺れたり、相手の表情を探ってしまったり。
夫婦って不思議な関係だなと思います。
うちは子どもがいない夫婦だから、時間の流れがとくに静かです。
その静けさが心地よいときもあれば、近すぎたり遠すぎたりして、少しだけ居場所を探すこともあります。
でも最近思うのは、夫婦の距離感って“固定しなくていいんだ”ということです。
たとえば、同じ部屋にいるけど別のことをしている時間。
以前は「会話しなきゃ」「せっかく一緒にいるのに」と思いがちだったけれど、
今はその沈黙こそが“ふたりのリズム”なんだと感じるようになりました。
言葉を交わさなくても、ちゃんとそこに相手がいる。
それだけで気持ちが落ち着く日があるんですよね。
逆に、ちょっと距離を置きたい日もあります。
理由があるわけじゃなくても、気持ちが内側に向いてしまうときって誰にでもあると思います。
そんな日は、お互い深追いしない。
「あ、今日はそういう日なんだな」
そのくらいの温度で見守るほうが、結果的に関係がやわらかくなる。
距離を置くことは、決して冷たさではないんだと感じています。
歩く習慣がついてから、距離感の取り方が少し変わりました。
外を並んで歩いていると、自然と横並びの関係になる。
一歩前でも後ろでもない、ちょうどいい位置にいる。
歩幅が合わない日は無理に合わせず、ゆっくり歩きたい人はゆっくり、早く進みたい日は少しだけ先へ行く。
そのズレすら「今日はそういう感じなんだね」と笑えるようになりました。
ふたりで暮らしていると、がんばりすぎたり、近づきすぎたり、気を使いすぎたり。
つい、どちらかに負担が寄ってしまうこともあります。
だけど、本当に大事なのは“距離を一定に保つこと”ではなくて、
その日ごとの空気に合わせて、伸びたり縮んだりできる余白なのかもしれません。
完璧な距離感なんて存在しない。
だけど、その日を心地よく過ごすための“ゆるさ”は、ふたりで育てていける。
最近は、そんなふうに思えるようになりました。
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