うちは普段、会話が多い夫婦だ。
散歩しているときも、移動の車の中でも、何気ないことをよく話す。
空の色がきれいだね、とか、今日あったこととか、明日は何食べようか、ニュースの話についてとか。
いつもの散歩コースでも、話したいことはいくらでも出てくる。
そんな私たちでも、会話が少なくなる時期がある。
きっかけは決まっていなくて、だいたいお互いに疲れていたり、仕事でモヤモヤがあったり、
お金のことが重たく感じていたとき。
空気がすごく張りつめて、話そうと思っても、言葉の前に“しんどさ”が先に出てしまう感じになる。
お互いピリピリしているのが分かるから、無理に話そうとする気にもならない。
そんな日は、ご飯を食べ終わったら自然に別々の部屋に向かう。
私は寝室で本を読んで、夫は下でテレビを見たりゲームをしたり。
同じ家にいるのに、あえて距離をとって過ごす。
たぶん、無理に会話をつなごうとすると、余計にすれ違ってしまうから。
それでも、次の朝になると「おはよう」から始まる。
その一言だけで、昨日の重さが少し軽くなる。
完全に戻るわけじゃないけれど、会話の扉はそれで開き始める。
本当に戻るきっかけは、散歩か旅行または家で見る映画だ。
散歩をしていると、最初は黙っていても、景色のほうが先に語りかけてくる。
「あっちがきれいだね」「ここ、なんか好きだな」とか、
見たものを相手に伝えたい気持ちが、気まずさよりも勝つ瞬間がある。
その一言から、いつもの会話が少しずつ戻ってくる。
映画もよく効いた。
ふたりで見終わったあと、普段の私たちなら「どう思った?」とすぐ話し始めるのに、
喧嘩中はそれさえ言えない。
でも感想って、飲み込みきれなくて自然にこぼれるから、そこからまた話し出せたりした。
「やっぱり大丈夫だな」と思うのは、こうして何回すれ違っても、
散歩しながら自然に笑ってしまったり、旅行先でいつもの調子で喋っていたり、
その瞬間にちゃんと戻ってこれること。
会話が少ない日があっても、結局はまた“いつものふたり”に戻っていく。
その繰り返しで、私たちは続いているんだと思う。
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